みなさんこんにちは。
京都市北区 円町近くにあります MORIピッチングラボ 代表の森洋人です。
今回のテーマは「捻転差」です。
「捻転差」とは何か?
投球動作をスローモーション動画や画像で見てみると、
下半身と上半身それぞれが反対方向に回転しているように見えることはありませんか?
この「捻転差」があることで強いボールが投げられると言われることもあります。
しかし!
投球動作とは、「0.何秒」の世界です。
わずかな時間の中で「捻れを作ろう!」と意識しても上手くいかないでしょう。
フォームを崩してしまい、パフォーマンスが落ちるなんてこともあります。
つまり、「捻転差」は自然と作られるものなのです! 意識して作るものではありません。
この理解は非常に大切です。
何を意識すればいい?
体を捻るのではなく、「対角線上に伸ばす」意識を持ちましょう。
(右投げの場合)左足の先から右手を結んだラインを広げること、
これが「捻転差」を作る体の使い方になります。
筋肉は、ゴムの性質に似ています。
ゴムは縦に伸ばしてから離すとバチンッ!と勢いよく縮みますが、
いくら横に捻ってもフニャ~ッと戻るだけで強い力は生まれません。筋肉も同じです。
強い力を生み出すためには、繊維の方向に沿って伸ばす必要があります。
人間の身体には「スパイラルライン」と呼ばれる筋肉(筋膜)の繊維のつながりがあります。
画像を見ると分かるように、右足から左腕の方向、左足から右腕の方向へと繋がっています。
この方向に沿って伸ばす、つまり「対角線上に伸ばす」という体の使い方が最も強い力を発揮できます。
練習方法
①足を肩幅に広げて、軸足(右投げなら右足)に体重を乗せて1本足で立つ
②浮かしている足(踏み出し足)のつま先をグーっと出来るだけ斜め下遠くに伸ばす
③投球する腕を上げる
④浮かした足のつま先と上げている肘や手をグーっと引き離す
※腰が反るくらい伸ばしても良い。
この動きで「対角線上に伸ばす」感覚をつかみましょう。
少し動きを付けていきましょう
①投げる方向に対して正面に向かい合う
②軸足(右投げは右足)一本で立つ
③踏み出し足(浮かしている足)を少しだけ投球方向に伸ばす
④腕を上げて、浮かした足を一歩踏み出す
※重心は左右の足に均等にかける。
⑤踏み出すと同時に、対角線上に伸ばす
「踏み出しながら伸ばす」「踏み出しながら伸ばす」
この動作を流れるように何回かやってみましょう。
実際にボールを投げてみましょう
【まずは正面で】
踏み出し足のつま先と肘の間をグーっと広げていきながら一歩踏み出してピュッと投げる。
【次は横向きで】
同じようにグーっと広げていきながら一歩踏み出してピュッと投げる。
実際このように「対角線上に伸ばす」意識で投げていても、
スローモーションで動画や写真を撮ると、体が捻れているように見えると思います。
意識しなくても自然と「捻転差」が作られる、これが理想的です。
まとめ
・体を「対角線上に伸ばす」意識で
・捻転差は意識せず、自然と作られるもの
動画でも詳しく説明してますので、ぜひご覧ください。