皆さんこんにちは!!
京都市北区にあります MORIピッチングラボ代表の森です。
今回も野球のピッチングにおけるヒントやコツになることをお伝えします。
今回のテーマは「家でも簡単にできる!球速アップトレーニング」です。
コロナでお家にいる時間が長いと思います。
実際にお家でできるトレーニングを教えて欲しいというご質問もよくいただきますのでご紹介したいと思います。
今回は、ある一か所のポイントに絞ったトレーニングをお伝えします。
このトレーニングをすることのメリットは、、、、、
・球速がアップする
・コントロールが良くなる
・ケガをしにくくなる
どうですか??いいこと沢山なんです! ぜひお家で試してみて下さい!
球速アップといいましたが、実際には球速をアップさせるためには沢山の要素が必要です。
例えば、・プライオメトリクス、SSC、・股関節、胸郭、肩甲骨の柔軟性 ・軸足、踏み出し足、体幹の使い方 ・骨盤の回旋スピードなどです。
しかし、これらの要素が優れていても今からご紹介するトレーニングができないと、これらをうまく活かすことができません。
ご紹介するトレーニングはそれほど大切なものです。
「前鋸筋」のトレーニング
その大切なトレーニングというのは「前鋸筋」という筋肉を使った、肩甲骨を固定できるようになるトレーニングです。
投球において肩甲骨を固定するとは?
投げている時、肩甲骨は外転しています。外に肩甲骨が傾いている状態ですね。
肩甲骨の外転をキープしているのが、前鋸筋や僧帽筋という筋肉です。
肩肘にトラブを起こす選手は、この外転がキープできていないんです。つまり前鋸筋がうまく働いていないということ。
肩甲骨は動くこと(movility)も大切ですが、動きの中で固定されていること(stability)は本当に大切だと考えています。
なぜ肩甲骨を固定させることが大切なのか
肩甲骨は、腕の土台になるわけです。土台が不安定だと、力は入りません。
砂場でジャンプするのと、コンクリートの地面でジャンプするのとでは硬く安定したコンクリートの方が力が入りやすく、安定しやすいですよね。
肩甲骨にも同じことが言えます。肩甲骨が安定していないと腕や指先に力が入らないんです。
つまり最初の方で述べた、球速アップのための要素ができていても、肩甲骨を固定して使うことができなければ不安定になり、ボールに力を伝えることができなくなるんです。
なので、球速を上げるためにこの前鋸筋を使った肩甲骨を安定させるトレーニングがすべての人に必要だと考えているわけです。
前鋸筋はボクシングのパンチのように、肩甲骨を前に押し出すように働きます。
ボクシングでいうと、この筋肉がしっかりしているから押し込みが強くなり、パンチ力が上がります。
ピッチングでも同じことが言えますね。
ボールを指にかけて押し込む時に、前鋸筋を使うことでしっかりとボールを押し出すことができます。
肩甲骨を外転させる筋肉は、前鋸筋だけでなく僧帽筋も重要になるんですが、今回は前鋸筋にフォーカスを当ててお話させていただきました。
肩甲骨を固定させる前鋸筋トレーニング
今から、ボールを押し出したり下半身の力を指先に伝えることができるような、肩甲骨を固定させるためのトレーニングをご紹介します。
1、四つ這いになります。手は軽く指先が開いた逆ハの字にしておいてください。
2、背中をできるだけ丸めます。肩甲骨が開きます。外転した状態です。
3、つま先は立てておきます。
4、そして膝を浮かします。
このトレーニングの時は肩甲骨は外転させておいてほしいので、肩甲骨が寄らないよう丸めておいてください。
左の写真、これが正しい形です。
前鋸筋や総合筋が弱い方はこのポーズだけでかなりしんどいです。
次のステップです。この姿勢から更に片脚5秒ずつ上げていきます。
この時に内側に落ちてしまわないように、必ず肩甲骨は外に開いておくようにします。
このトレーニングを何回か繰り返します。
今度は足をさらに上げ、胸の方に近づけます。それをだんだん早くして走るようにします。
この時大切なのが、お分かりかと思いますが、肩甲骨が内側に寄らない!!
そして最後のトレーニングです!
指立てふせの要素を取り入れます。
今日ご紹介した度のトレーニングでもいいので、親指、人差し指、中指の3本だけで行います。
投げる時にボールに力を伝えるのは指先なので、非常に良いトレーニングだと思います。
注意点は肩甲骨が寄らないことです。しっかり外転して固定させておいてください!!
まとめ
当院に来られる野球肘や野球肩の選手や、パフォーマンスが伸びない選手はこれができないことが多いです。
高校生や大学生であっても、こういった前鋸筋を使ったトレーニングが苦手なこともあります。
これができないと絶対に悪いという訳ではありません。
冒頭に述べた、他の沢山の要素が満たされていれば、それなりのパフォーマンスはできます。
でも、ものすごくもったいないことをしています!
ここが使えていなくて、130㎞とか140㎞出せる選手も中にはいると思います。
ここが使えるようになると、5㎞、10㎞上げていける可能性があるということなんです。
試してみたい方はぜひ、参考にしていただければと思います。
動画では、実践しているのでより分かりやすい内容になっていると思いますのでぜひ参考になさってください!