みなさんこんにちは。
京都市北区にあります もり鍼灸整骨院 MORIピッチングラボ 代表の森です。
今回は「腕のしなり」についてのお話です。
しなりを生み出すための練習方法も解説していきます。
あなたは、プロ野球選手の投球フォームを見ていて
「腕がムチのようにしなっている!」と思ったことはありませんか?
しなりがあることによって、体で生み出した力を指先に伝えることができます。
あなたはしなりを使えているでしょうか?
「腕に力が入っている」「しなりがない」と言われたことはありませんか?
「しなり」が使えない理由
腕のしなりが上手く使えない原因は主に3つあります。
①遠心力を使えていない
②肘の伸展を使えていない
③小指の使い方に問題がある
今回は、「遠心力」と「肘の伸展」の2つの改善方法をお伝えします。
(「小指の使い方」は、次回で。)
遠心力
遠心力とは → 体の中心の回転によって、腕が“振られる”ことで生まれます。
遠心力を使えると、体の回転に比べて腕が遅れて動きます。
しかし、しなりが使えてない選手は「竹とんぼのように」手と体が同時に動いています。
これでは、「遠心力」は生まれません。
なぜ、手と体が同時に動いてしまうのでしょうか?
理由は「腕に力みがあるから」です。
力が入っていると、腕やボールの重みを感じることができません。
手の力を脱力することができれば、遠心力が生まれるのです。
【遠心力のレッスン】
言葉よりも、実践です。
体を動かしながら感覚をつかんでいきましょう。
両手を広げて、左右に体を捻ってみましょう。
腕で腕を振るのではなく、
体の中心を回転させて腕を振り回すようなイメージです。
腕が外に飛び出るような動きになればOKです!
つぎに、肘を90度に曲げて、投げる構えをします。
その状態で同じように体を左右にブンブン振ってみましょう。
腕の力を抜いて、体の中心を回転させるように。
つぎは、ボールを持って同じ動きをしてみましょう。
ボールの重みがあると、さらに腕のしなりが生まれてきます。
ボールの重みを感じることができますか?
ボールや腕の重みを感じられていなければ、しなりは生まれません。
肘の伸展
そしてもう一つ、腕のしなりを生み出すために必要な「肘の伸展」です。
投球時の腕の動きのほとんどは「肘の伸展」によるものです。
それくらい大切な部分になります。
「肘の伸展」とはこのような動きです。
このままだと横の方向に投げてしまうので、
正面の方向に投げるためには、投げる側の肩が前に出てきたところで肘を伸展させます。
(悪い例)
腕のしなりをうまく使えてない人は、肘を伸ばすのではなく
前に倒すような使い方をしていることが多いです。(肩の内旋)
両肩のラインが前に出てこないため、肩の内旋で投げてしまいます。
ネットを使った練習
「遠心力」と「肘の伸展」が使えるようになる、
しなりをつくるための練習方法をご紹介します。
投げる側の肩が投球方向に近くなるように横向きになります。
(左投げでしたら、左肩が投球方向に近くなるように)
まずは肘の伸展だけを使って投げてみましょう。
※肘が下がらないように注意しましょう。
次は「遠心力」+「肘の伸展」です。
先ほどの【遠心力のレッスン】で実践した動きを思い出してください。
ボールの重みを感じながら、腕や手を脱力して体の中心を回します。
この動きにタイミングよく「肘の伸展」を合わせて、ボールを投げます。
注意点として、体は回し切らないように。
投げ終わりの姿勢は、横を向いた状態をキープできるようにしましょう。
いかがでしたか?
この練習を行っても、初めはむずかしいと思う方も多いと思います。
まずは【遠心力のレッスン】を繰り返し行ってください!
徹底的に「遠心力」を使う体の動きを身に付けましょう。
「遠心力」こそ、腕のしなりを生み出すために必要なことです。
これができるようになってから、「肘の伸展」を組み合わせて練習してください。
また、肘の伸展の動きはダーツや紙飛行機で感覚をつかむ方法もおすすめです。
次回はしなりを生み出すために必要な3つの要素のうち、もう一つである
「小指の使い方」ついてお話しさせていただく予定です。
ぜひご覧ください!
動画でも詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。